LINEヤフー「Agent i」

「AIエージェントって最近よく聞くけど……」

結局、私たちの生活に何の関係があるの?

そう思っている人も多いのではないでしょうか。

僕もAIエージェントについて調べ始めたころは、

「Claude Codeがパソコンを操作する」

「AIがプログラムを書く」

「複数のAIが協力して仕事をする」

なんて話ばかり追いかけていました。

すごい。

確かにすごいんです。

でも、

「で、普通に生活している僕たちに何が便利なの?」

という疑問も残っていました。

そんなとき、かなり分かりやすいニュースが飛び込んできました。

LINEヤフーが2026年8月28日に公開した、AIエージェント「Agent i」8種類の新プロトタイプです。

目覚まし。

スクショ整理。

カレンダー。

情報の自動追跡。

Web操作の案内。

ショート動画作成。

ペットとの暮らしのサポート。

LINEのトークやアルバムから思い出動画を作る機能まであります。

これを見て、

「あっ、AIエージェントってこういうことか」

と、かなり腑に落ちました。

AIエージェントが変えるのは、大げさな仕事だけじゃない。

むしろ、

「あとでやろう」

「面倒くさい」

「忘れてた!」

そんな毎日の小さな面倒を、一つずつAIに任せられるようになる。

今回はLINEヤフーの「Agent i」から、そんな未来を考えてみます。

※今回公開された8種類は開発中のプロトタイプです。
現時点ですべての機能が一般提供されているわけではありません。

LINEヤフー「Agent i」

そもそもLINEヤフーの「Agent i」とは?

「Agent i」は、LINEヤフーが2026年4月にスタートしたAIエージェントのブランドです。

コンセプトは、

「毎日のそばに、だれでも使えるAIを。」

LINEやYahoo! JAPANなど、普段使っているサービスからAIを利用できるようにするものです。

ここで注目したいのが、

「AIに質問する」だけで終わらない

こと。

これまでの生成AIなら、

「明日の東京の天気は?」

と聞けば、

「晴れです」

と答えてくれました。

Agent iが目指しているのは、その先です。

例えば、

明日は出社。

天気は雨。

いつもより早く出たほうがいい。

起床時間や出発時間まで考えて、必要な行動をサポートする。

つまり、

「情報を教えるAI」から、

「その情報を使って次の行動につなげるAI」

への変化です。

LINEヤフー自身も、質問に「答えるAI」にとどまらず、作業を行う「動くAI」を目指しています。

LINEヤフー「Agent i」

「動くAI」が分かる8つの新しいAIエージェント

今回公開されたプロトタイプは8種類あります。

単に機能を並べるより、

「自分だったら何を任せたい?」

と考えながら見てみると、AIエージェントが一気に身近になります。

① 朝起きるところからAIに任せる「目覚まし」

個人的に、

「これは普通に使ってみたい」

と思ったのが目覚ましです。

ただ時間になったら、

ジリリリリ!

と鳴るだけではありません。

公開されたプロトタイプでは、出社日や希望する起き方などを設定すると、複数のアラームを自動生成します。

例えば5回設定すると、

起床確認

二度寝防止

起床準備

最終起床

起床デッドライン

と段階的に起こしてくれる仕組みです。

さらに予定や天気などを踏まえて、出発目安や服装などを提案する構想も示されています。

これまでなら、

天気アプリを見る。

カレンダーを見る。

時計を見る。

電車を調べる。

全部、人間がやっていました。

それが、

「明日の予定から逆算して、朝の準備をAIに手伝ってもらう」

に変わる。

これならAIエージェントの意味が、かなり分かりやすいですよね。

② 撮りっぱなしのスクショをAIが整理

スマホの写真フォルダ、

スクリーンショットだらけになっていませんか?

僕も、

「これ、あとで見よう」

と思ってスクショ。

商品を見つけてスクショ。

旅行情報をスクショ。

イベントのお知らせをスクショ。

そして数週間後。

「どこにあったっけ?」

となります(笑)。

今回の「スクショ管理」では、AIがスクリーンショットを解析して分類します。

例えば旅行のしおりやフライト情報などから予定になりそうな情報を見つけ、カレンダー登録につながる操作を提案することも想定されています。

商品画像なら商品を認識して、関連するWebページを案内するといったデモも公開されました。

これも、

「スクショについて質問すると答えてくれる」

ではありません。

スクショを見る → 内容を理解する → 整理する → 次の行動を提案する。

ここがエージェントなんです。

③ カレンダーは「予定を書く場所」から変わるかもしれない

予定管理も面白いです。

従来なら、

イベント情報を見る。

日時を確認。

カレンダーを開く。

日付を選ぶ。

予定名を入力。

時間を入力。

……地味に面倒です。

Agent iでは、画像などから予定になりそうな情報を見つけ、登録につなげる使い方が想定されています。

さらにAgent iでは以前から、LINE上の日程調整について、カレンダーをもとに候補日を提案し、参加者への打診から日程確定まで支援する構想も発表されています。

これが進めば、

カレンダーは「自分で予定を書く道具」から「AIと一緒に予定を管理する場所」へ

変わっていくのかもしれません。

※ここは将来的な変化についての予測を含みます。

④ 気になるニュースを「あとで検索」しなくていい

僕が特に気になったのが、

「情報自動追跡」です。

例えば、

「AIエージェントのニュースを追いかけたい」

と設定する。

すると、その後の進展や続報をAIが継続的に追跡してまとめる、という使い方が想定されています。

これ、まさに僕が今やっていることです。

毎日検索して、

ニュースを探して、

重要なものを選んで、

まとめる。

これまで、

人間がAIを開いて調べに行っていた。

それが、

AIのほうから情報を追いかけてくれる。

この違いは大きいと思います。

LINEヤフー「Agent i」

⑤ 「ここを押してください」とWeb操作まで教えてくれる

これも一般ユーザーにはかなり便利そうです。

「WEB操作ガイド」では、

Webサービスの使い方が分からないとき、

「○○をクリックしてください」

と文章で説明するだけではありません。

実際の画面上で、次に押す場所を示すデモが公開されています。

例えば、

「Yahoo!メールのこの機能、どこ?」

となったとき、

長い説明を読むのではなく、

「ここ!」

と画面上で教えてくれる。

スマホやWebサービスが苦手な人にとって、これはAIエージェントのかなり分かりやすい恩恵になる可能性があります。

⑥ 写真を渡したらショート動画まで作ってくれる

動画制作もAIエージェント化します。

今回公開された「ショート動画作成」では、素材と簡単なテキストなどから、

テロップ、

合成音声、

BGMなどを組み合わせ、

短い動画を作ることが想定されています。

これまでは、

文章AI。

画像AI。

動画AI。

音声AI。

と別々に使っていたものが、

「この素材で動画を作って」

という一つの目的に向かって処理される。

ここもAIエージェントらしい部分です。

⑦ LINEの思い出をAIが動画にする

もう一つ面白いのが、

「トーク/アルバム動画」。

LINEのトーク履歴やアルバムの写真などをもとに、オリジナル動画を作るプロトタイプです。

例えば、

家族旅行。

子どもの卒業。

結婚式。

仲間とのイベント。

写真はたくさんある。

LINEにも会話が残っている。

でも、

動画にまとめようと思うと面倒で、そのまま。

そんな人は多いと思います。

AIが写真だけでなく、その前後の文脈まで理解して思い出をまとめてくれるようになれば、

AIは「効率化ツール」だけではなく、

思い出を残す相棒

にもなるのかもしれません。

⑧ ペットとの暮らしにもAI

最後が「ペットライフ」。

今回の8種類には、ペットとの生活をサポートするAIエージェントも含まれています。

これは象徴的だと思います。

AIエージェントというと、

仕事。

プログラミング。

業務効率化。

そんなイメージが強かった。

ところが、

朝起きる、予定を管理する、写真を整理する、ペットと暮らす。

完全に日常生活へ降りてきています。

 

なぜLINEヤフーのAIエージェントが重要なのか?

僕が今回のニュースで一番重要だと思ったのは、

8種類の機能そのものではありません。

「AIエージェントを使うために、特別な勉強をしなくてもいい世界」

が見えてきたことです。

Claude Code。

Hermes Agent。

OpenClaw。

MCP。

API。

AIエージェントを調べ始めると、知らない言葉が次々に出てきます。

面白い。

でも初心者からすると、

「難しそう……」

となります。

ところがLINEなら違います。

すでにスマホに入っている。

Yahoo! JAPANも知っている。

その中にAIエージェントが入ってくる。

Agent iはすでにLINEやYahoo! JAPANからアクセスできる形で提供されています。

つまり、

AIエージェントを勉強してから使うのではなく、知らないうちにAIエージェントを使っている。

そんな普及の仕方があり得るわけです。

すでに「実験」だけの段階でもない

今回公開された8種類はプロトタイプですが、

Agent i自体はすでに動き始めています。

2026年4月のスタート時には7領域だった領域エージェントが、4カ月で累計27領域へ拡大。

LINEヤフーによると、2026年6月時点の関連サービスを合算した延べ利用者数は1,200万DAUに達しています。

さらに、

2026年10月までに累計40エージェント

へ拡大予定。

10月には「Agent i」の単独アプリも予定されています。

そして9月1日から、

「Agent i 全社横断タスクフォース」

を本格稼働。

AIエージェントの開発・提供を従来比10倍規模へ引き上げる方針です。

ここまで来ると、

「AIエージェントって流行るのかな?」

ではなく、

「どんなAIエージェントが自分の生活に入ってくるのか?」

を考えたほうが面白い段階に来ている気がします。

では、AIエージェントで僕たちの生活はどう変わる?

僕は、

「検索する回数が減る」

のが一つの大きな変化になるのではないかと思っています。

今は、

天気が気になる。

検索。

旅行したい。

検索。

商品を比較したい。

検索。

予定を決めたい。

カレンダーを見る。

これを全部、人間が自分から始めています。

AIエージェントが進化すると、

予定を見て、

天気を確認して、

必要な情報を集めて、

候補を比較して、

「今日はこうしたらどうですか?」

とAI側から動くようになる。

人間は、

「探す人」から「最後に決める人」になる。

僕はこれが、AIエージェントによる生活の大きな変化だと考えています。

もちろん、これは今後の発展を含めた予測です。

LINEヤフー「Agent i」

便利になるほど「どこまでAIに見せる?」も考えたい

一方で、便利さだけを見るわけにもいきません。

予定。

LINEのトーク。

写真。

スクリーンショット。

買い物。

好み。

こうした情報を理解できるほど、AIは自分に合ったサポートができます。

しかし当然、

「どの情報までAIに使わせるのか?」

という問題も出てきます。

LINEヤフーもAgent iについて、ユーザーの利用状況や設定に応じたパーソナライズを行いつつ、プライバシーへ配慮すると説明しています。

これからAIエージェントを使ううえでは、

便利だから全部許可する

ではなく、

「これは任せる」

「これは見せない」

「ここは最後に自分で確認する」

という線引きも必要になりそうです。

LINEヤフー「Agent i」

まとめ|AIエージェントは「未来の話」から「毎日の話」へ

AIエージェントについて調べ始めたころ、

僕はもっと難しいものだと思っていました。

AIがコードを書く。

パソコンを操作する。

複数のAIが協力する。

確かに、それもAIエージェントです。

でも今回のAgent iを見て、

もっと身近なところからAIエージェントは広がるのかもしれない

と思うようになりました。

朝起こしてもらう。

スクショを整理してもらう。

予定を管理してもらう。

気になるニュースを追いかけてもらう。

Web操作を教えてもらう。

思い出動画を作ってもらう。

一つ一つを見ると、

「人生が変わる!」

なんて大げさなものではありません。

でも、

毎日5分、10分とかかっていた小さな面倒が、少しずつAIに移っていく。

これが積み重なったら、生活はかなり変わると思います。

これまでのAIは、

「何を聞こう?」

から始まりました。

これからのAIエージェントは、

「何を任せよう?」

から始まる。

「答えるAI」から「動くAI」へ。

今回のLINEヤフー「Agent i」は、その変化を普通の人にもかなり分かりやすく見せてくれたニュースでした。

そして僕が次に気になっているのは、

「では、自分専用のAIエージェントを作ったら、どこまで仕事を任せられるのか?」

ということ。

ここからは、実際にAIエージェントを動かしながら確かめていきたいと思います。

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